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「漆喰と木の室」-S邸

「漆喰と木の室」フルスペックバージョン<分譲>

ある日、Sさんから、事務所にお電話いただき、マンションの一室を漆喰にしたいから、というお話をいただきました。ちょうどそのとき、事務所と同じマンションの別の一室にて、一時的なモデルルームを開いていたので、そこにお通しして、お話を伺いました。

既に契約済みの中古マンションを、改装してから入居されたいとのこと。そのときにご夫婦で確信されていたのは、壁を漆喰にする、ということのみでした。その後、打ち合わせを重ね、

・漆喰は天井まで、そしてトイレこそ塗るべきのこと、

・無垢材のフローリング材のこと、

・障子は案外断熱、遮熱性能に優れること

・キッチンは、完全にカスタムでデザインをして素材から製作してもそんなに高くないこと、

・襖貼りは、案外いろんな選択枝があって、室内の差し色として愉しいこと、

・間取りは広く作っておいて、後で仕切ることができること、

お話している内に、フルスペックの「漆喰と木の室」の計画ができあがりました。

専有面積58.98㎡に対して、設計費用含めて、総工費690万円(税別)。ファミリータイプの普通のマンションの内装がおおよそ400万円前後と聞いたことがあります。設計料や既存の解体費を含め、工事規模、使われる素材の価格差などを考えるなら、妥当な数字なのかな、と振り返ります。

「漆喰と木の室」は、当初、最も軽視されるがちな貸マンションの一戸に、勇気をもって、注文住宅の仕様をあてがったものです。オーナー自らが住まう分譲マンションにとってはいわずもがな、相応しいものです。分譲、賃貸に限らず、既製の量産マンション(もしくは量産戸建ても)のほとんどが、既成事実に従ったデザインでしかないので、そこに疑いを持たれた住まい手のための受け皿になればと思っております。

 

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