「建築とアートを結ぶ話/自然素材とアートを結ぶ話」

 

私たちはそれぞれ30年、50年と、建築づくりを通して、ものをつくるという楽しみを、自分達はもちろんですが、施主さんや、もしくは他の作り手の方々と共に味わってきた、と思っています。ですが、周りを見渡せば、ものをつくる、ことそのものに、深い楽しみが見出せなくなってきているようで、自分達は陸の孤島のようになっているのではないか、と薄々感じたりもしています。

わかりやすい例えの一つでいえば、今の大工さんが、工場でシステマティックにできた部材を現場で組み立てるだけのスキルで成り立っていることなどです。かつては、施工図を描き、部材を決めて、いわゆる仕口と呼ばれるジョイント加工を行い、現場は彼らにとってはその答え合わせのワクワクドキドキの場でした。そういう楽しみの一つ一つが、建築現場から、少しずつ気づかないうちに剥ぎ取られているように思います。

作り手の一人一人が、対象であるモノと深く向き合うことのないモノづくりをしていては、作り手も、またその完成品の貰い手も共倒れなのではないか。あるいは、この孤島の住人は社会的にリンクできず、いずれはなくなってもいいものなのかどうか、自問自答したりもしています。

このような作り方の姿勢のようなものは、もはやその外側(=現代の生産基盤)からすれば、ほとんどアートと言えるのではないか。私たちが関わり、2023年に本格開業した福岡市櫛田神社脇の「宮前迎賓館 灯明殿」の現場を軸足に据えつつ、そのようなモノづくりの未来をお話し合いできればと思っています。

2024/1/18 高木正三郎 / 原田進

 

 

時間:2024/3/9/17:30から

場所:古民家橋口屋      福岡県宗像市赤間3丁目3-12

主催:響きあうアート宗像

» お知らせの一覧へ