大工メシとハナシ 4/18

 

 

 

 

昨日は、大工さんたちとの、現場ではないところでの交流の場でした。彼らの中に、大工仕事をきわめようとする精神の中に、なんとも言葉では言い難い、大工一人一人の個、オリジナリティーがあって、それらを確かめ合っている、凌ぎ合っている、ということを知りました。以前にも、全く同じ設計の内装(例えば)であっても、面取りの取り方だけで、空間が変わるのだ、ということを大工さんから聞きました。面取りの寸法を、設計者が指示するとすれば、口頭か、もしくは、原寸図か、ということですが、そこを結構軽く考えていた、とその時気づきました。実際に手を掛けている実行者である大工は、それへの感覚が、自分達(設計者)より一歩前に居る、ということを知りました。そういう大工仕事の、奥深くの、真に面白いところは、これからは、なくなっていく一方なのだと思います。大工さんの数も減っているのかもしれませんが、そういう言葉にならないけども確かにある、という(個に宿る)何かを突き詰めようという、探求の精神のようなものは、さらに、減っていく存在なのでしょう。そんな言葉でわかりにくい部分には、立ち入らない、ということですが、そうなると、仕事は面白くなくなるわけです。 250419

 

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