2022. 2. 25 permalink
灯明殿本館工事が着々と進む中、別館の地鎮祭が行われた。
別館は、その名の通り本館に従属する建築でありながら、敷地は本館と少し距離を隔てており、櫛田神社の参道の顔となる場所に位置する。対面には、明治、大正期の博多の歴史を伝える「博多町家ふるさと館」が構え、その町家造の群造形に呼応するように別館は計画されている。
しかるに本館がなければ別館は存在し得ず、また「博多町家ふるさと館」がなければ造形原理が成立しないといった、周辺に対して常に従となる関係性を持つのがこの建築の特徴である。
それ自体では決して主題にならなくとも、風景にとってはなくてはならない存在となるのがこの建築の目指すところである。
米満光平