2025. 6. 6 permalink
竣工から二年半が経ち、玄関の格子が飴色を帯びた良い色味に変化してきた。
こうした経年による木部の色の変化は、飴色、銀灰色、黒色と様々だが、特に定説があるわけではなく、どうしたら狙った経年をしていくのか、まだよくわかっていない。材料なのか、日当たりなのか、雨なのか、はたまた別の原因か、現代建築が答えをまだ持ち合わせていない部分だからこその面白さがある。
さて今回の工事では、通りに面して木製の看板を新設した。
メイン用途のブライダルサロンに加え、新たに結婚相談所として事業を行うことになったためである。似たような響きだが、慣れ親しんだ2人が結婚式のプランを考えるのと、初めましての2人を引き合わせるのとで大きな違いがあり、これが同じ空間、同じスタッフで行われるそうだ。
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木製の看板は、またまた背板(背板に関しては、背板をつかう「アダム計画」を参照)を使った。玄関前や対面の「町家ふるさと館」との連続を図るため、格子状の意匠とし、風景に馴染みながら少し目をひくような、程よい塩梅を狙った。早速スタッフの方が背板に反応して頂いた。
玄関の格子とはあえて別の保護塗料を使ったので、この看板がどのように変化していくか見守っていきたい。
米満光平