2024. 4. 12 permalink
左官会議の皆さんが、工場見学のため来場。この機を逃すまいと、先方の希望になかった、未完のショールームに、誘導。そして、下地の仕上がった壁面前に準備された、DIYnurinuriの始球式ならず、始塗り式?が始まる。日本中から集まった指折りの左官や、研究者たちにより、ワンタッチしてもらう。ショールームが始業ののちは、来場者の皆さんに、必ず、この壁にワンタッチしてもらい、それが10年ぐらい経ったら、予想だにしなかった造形の壁に仕上がっていく=「育てる壁」。堀尾貞治さんの「あたりまえのこと」シリーズにあった、毎日異なる色を一ヶ所に塗り続けるアート(=生き方)を模倣する。想像するだけで、早く10年が経たないかと思う。
ダウンライトによる凡庸な照明計画が、多分、塗り壁の空間には本来的に合わない。漆喰塗りという現場で人間が汗をかいて出来たものと、工場で量産して、世界中に散りばめられている汎用光が、深いところで合っていないように思う。仕上がった時に、そこが減点となりそうだから、ダウンライトカバーなるプロダクトも並行して、検討中。
夜は、櫛田神社脇の灯明殿にて、宴会。普通ではない人々の集まりであることを、各人とお話しすることによって、知る。塗り壁の話になるとみな子供のように、壁にへばりついて離れなくなる。普通の宴会客ではない様相を呈する。