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2009. 7. 19

第79(日)「自己責任」

北海道の遭難事故のその後が、やはりというか、責任の所在の問題になって、パッケージを企画した旅行会社がメディアに現れてきた。今日は言葉を連ねるのをやめようと思っていたが、この記事に反応してしまう。内容は、旅行会社が登山の危険性を認知していたかどうかというもの。その山を知り尽くしているはずもない一介の旅行会社がそんなこと、確約できるはずがないのではないか。海外旅行でもなんでもそうだろうが、旅行会社が危険の全てをガードしてくれるなど、つゆとも思わない。寒冷地のみならず、山に登ろうと言う人は、自分がその心地良さと共に、予想外の危険性も含めて一緒に背負うというように、シンプルな考えが私たちの社会にはなかなか根付かない。これにて旅行会社の責任が問われるなら、以後旅行代金には、旅の安全性を確保するためのコストが上乗せされても文句は言えまい。そして、登山者は山の旅人ではなく、専ら旅行会社の客となる。問題はそれには収まらず。人の死に関わることだから軽率に扱うべきでないと思いつつも、だからこそ、残された人間は、事後の責任追及というやり場のない感情の泥仕合に蕩尽してはならないはずである。(そういう雰囲気に持って行っているのは、メディア?)殊、自然相手のこの事故に関しては、静かに、末永く、ミタマの成仏を祈るに勝る行為はないはずである。

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