2024. 8. 8 permalink
屋根に、真空管温水器を設置した。数年、検討していたものだが、今回屋根の塗り替えのため足場をかけたこともあり、ペンキ塗りたて&灼熱の屋根の上で、ビーエス工業(給排水屋)のみなさんが、頑張ってくれた。4名で正味2日工事。早速お湯が出てくる。この暑さだから、あっという間にタンク内の水は70度を超える。そこから、ミキシングバルブを噛ませて、既存の給湯器を経由し、室内の全ての混合栓で利用できる。ミキシングバルブというのは、優れもので、お湯と水の量を適切な温度になるように、電気仕掛けなしで調節してくれるT字のバルブ。30°〜50°の間をおおよそ1〜2℃ピッチで、調整ができるようになっている。ここで温度を45℃ぐらいに設定すれば、給湯器は夏の間は、電源をオフにできそうである。(お風呂の追い焚きだけは必要)45℃に設定すると、そのままだと少し熱いので、手元のシングルレバー混合栓で少し調節をすればそれで事足りる。
改めて都市ガスの元の原料はなにかというと、言うまでもなく液化天然ガス(LNG)で、日本は世界の輸入量の2割をしめる世界最大の輸入国という。輸入先の最大国は、近年ではオーストラリアらしく、また、総輸入量も増え続けているらしい。そして、輸入したLNGの60%以上は、発電などに用いるらしく、結局都市ガスは、原料を通して、電力と相補的な関係のもののようだ。
太陽光を乗せるか、真空管温水器を乗せるか、しばらく悩んでいたが、真空管であるなら温水器のほうが、コスト回収は早いとのことで決めた。もう一つあるとすれば、コストや保守率、メンテなどの関わることでもあるが、温水器は、太陽光(熱)の直接利用ということにも惹かれた。太陽光発電は、高度な技術による製造物であり、太陽熱の間接的な利用である。だから、コストもかかり、利用効率が落ちるのは、当然である。イノベーティブで、複雑なものより、より単純なシステムの方が、最後は勝つのでは、という根拠の薄い確信に基づく。
長年、ここ数十年、(真空管ではない)昔の温水器を屋根から下ろす工事ばかりしてきた古株の給排水屋から言わせれば、温水器は、降ろすものであって、新設するものではなかったらしい。が、頂上の家をはじめ、設置者たちがコスト回収結果などを積極的に公開すれば、それらは逆転し、よりサーキュラーエコノミーに貢献できるのではと思う。
なによりも、電気を介して、太陽の光を感じるよりも、暖かいお湯を通して、太陽を感じる方が、なんだか肌身を通じてありがたいのである。冬になれば、一入だろうと思う。